みなさんお世話になっております。
ニッセン産業社長の原です。
いつも拙いブログにお付き合いいただきありがとうございます。
本日をもって 弊社本年の業務を終了いたします。
本年も多くのみなさまに支えていただきましたことを心より感謝いたします。
2022年は混沌とした世界情勢を背景に、北海道農業にも様々な影響がありました。
年初には肥料が届かない!という騒動がありました。私も長年この業界におりますが、全く初めてのことで驚きました。現在これだけの世界人口を支えているのは紛れもなく化学肥料だという認識がありましたので、食料不安を感じぜずにはいられませんでした。化学肥料の輸入が安定することは願うばかりですが、我々としても北海道の中で活かしきれていない有機肥料資源について、さらなる調査研究の必要性を強く感じました。
そして輸入飼料の高騰。一時的な円安の影響を除いたとしても、原産国で中長期的な値上がりを続けており、畜産飼料の取り合いは活発化されていくものと思われます。飼料を輸入して鳥、豚、牛を育て、卵、肉、牛乳を生み出していく従来の構造だけでは不足なのかもしれません。
近年、国産の飼料用子実コーンの生産・活用が注目されておりますが、何年も前から取り組んでおられた北海道生産者の方が、今年産の子実コーンが完売したという特集番組の映像を見た時には、北海道のさらなる役割と可能性を感じました。
水田を活用した飼料米事業も北海道にも広がりを見せています。水田畑作と畜産酪農の連携が強固になっていくことこそが、今後の北海道農業、ひいては我が国の食料不安解消に通ずる光になるものと考えております。
年末が近づくと長年取引していた農家様の離農が相次ぎました。後継者のいない60歳以上の方が不景気を理由に早期離農を選択することには理解できましたが、まだまだ活躍が期待される30代〜40代の方の離農も少なくありませんでした。個々人のご英断には尊重の念を持っておりますが、北海道農業全体にとっては寂しいことだなと思います。
北海道が食料を生産していかなければならないことは不変だと思います。特に本年は食料安全保障上の重要性が強く認識された年だったのだろうとも思います。乳価の改訂も行われましたし、農業を守り発展させていく我が国の姿勢も本気度を増していくと思います。北海道の農業には明るい未来があり、それが若者に伝播してさらなる発展へと繋がることを強く切望しております。
来年は4月より新卒社員が入社する予定です。小さな会社ながら5年連続の新卒獲得を達成できました。
そして、本年より試行した別海高校農業特別専攻科に2年間、社員を入学させるという研修を来年も継続します。よって来年4月からは社内に学生が2名になる予定です。もちろん学費、通学中の給与は会社が負担いたします。このような北海道農業界への若者の参入、育成、定着には今後も力を入れていきたいと考えております。
来年も益々みなさまのお役に立てるよう精進して参ります。
本年一年、本当にありがとうございました。