いつもお世話になっております。
ニッセン産業代表の原です。
弊社の本年の営業は本日で最後となります。本年も格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
2023年も北海道農業にとっては厳しい一年となりました。
猛暑や悪天候により農作物が思うように収穫できず、ビートにおいては過去最低水準の歩留まりであったり、乳牛も猛暑のダメージを受けて生乳出荷が減少する中で、飼料や肥料などの資材価格は高止まりを続けています。農業経営者の皆様の事業継続に向けた並ならぬ努力に対し、心より敬服いたします。
一方で経済安全保障の観点から見れば、食糧自給率の重要性は高まるばかりで、北海道農業の担う役割はさらに期待が高まっていることもまた事実だと思います。ピンチをチャンスに変えるとはよく使われる言葉かとは思いますが、農家様の収益増加、経費削減のお力になれるよう、我々も日々精進してゆきます。
ニッセン産業の一年を振り返りますと、ターニングポイントになる年となりました。
数年前にベテラン社員の連続退職やコロナによる影響により、売上低迷期を経験しましたが、今年でなんとか脱することができ、横ばいから増加に転じることができました。
数年前から取り組んでいて、なかなかうまくいかなかった人事考課制度をやっと充実させることができ、社員にとってやりがいのある会社、人が成長する会社へと着実に近づいてきている実感があります。やはり会社の財産は人なのだということを再認識いたしました。
牧草事業においては、北海道全域のフォローを本格化させて、釧路、苫小牧に続き十勝にも駐在社員を置くことで、北海道各地で余剰する牧草を素早く適切にマッチングさせることが可能となりました。
配合飼料販売については、牧草事業から切り離した飼料アドバイザーを専任として配置し、酪農家様に常に寄り添ったコンサルティングを行うことが可能となり、今では毎月1件ほどのペースで新たな酪農家様にメインの飼料供給先として選んでいただいています。
酪農ヘルパー事業では、研修社員の作業機械操作訓練を行い、着実に成長が見られていることと、離農された30代の元酪農家を社員として迎えることができ、些かゆっくりではありますが、サービスの強化を進めています。
その他の分野では輸入飼料肥料高騰を鑑み、活用しきれていない有機物肥料のマッチング、残渣物の飼料活用などにおいても新たな流通に繋げることができました。こういった北海道資源にはまだまだ活かしきれていないものが存在しています。
来年は各事業の拡大はもちろんですが、社内に根付いてきたクラウドシステムを強化して、新たなITサービスにも挑戦する予定です。
北海道の魅力、北海道の可能性はまだまだ未知数だと思っています。これからも様々な事業を通して北海道農業の発展に寄与していきたいと考えております。何卒ご指導ご鞭撻、よろしくお願いいたします。
皆様の2024年が良い年であることを心より祈念いたします。
本年一年、誠にありがとうございました。
株式会社ニッセン産業 代表取締役 原 智則